「水車の板」
昔は山の近くの農村では必ず見かけた水車小屋。
水の力で、精米、麦の挽き割り、ソバの製粉、陶土の粉砕、線香の原料の杉の葉の粉砕だけでなく、明治時代になると、円形の鋸を回転させて製材の動力にも使われたといいます。
長年回り続けたからでしょうか。水車の板には「ひと仕事を終えた」という余裕というか、穏やかな表情がみえます。
これに合わせる花入れには、水車を回し続けた水からの連想で、水をタップリ含んだ形の「壺」を選びました。もしかしたらこの「壺」、水車で粉砕された陶土で作られたものかもしれません。想像と夢がひろがります。